月は
待っていてくれた。
七色に輝く光を放って。
まるで、
夜空の
たったひとつの
街灯
たったひとつの
街灯なのに
眩しいほど あかるくて
わたしは、
おもわず、
助走をつけて
ジャンプした。
両手をのばしてみた。
以前、こうしてみた時、
あなたの光は
剣のようになって
わたしの腕にのった。
今夜のあなたは、
わたしの指先に
輝く 灯火
七色に輝く 灯火となって
わたしの指先に 輝いた
月よ。
今夜も わたしの眠るのを
その 眩しい光で つつんでいて。