私の好きな作家が、
ゆっくり、ぼちぼち 生きたい、らしい。
どこかで、何度も耳にしたことがある。
その度に、無理、と呟いた。
私の性格が、いつも先を急ぐから。
そして、結果を急ぐ。
結果を出さないと何時までも心が落ち着かない。
ざわざわ、わさわさ。
けれど、
美しいものだけを見て、油絵なんか描いて、
ハーブティーなんか入れて、
そんなの、良いかも。
自分のなかに汚れたらものも、見ずに過ごせたら、
そんなの、
ありえない。
誰かを傷つけて、苦しめて、
生きるのは嫌。
なのに、ふてぶてしく、食べ物をたべ、
生きている。
ある時、友人にイラストを送った。
私の中にどれだけの天使がいるの?と、喜んでくれた。
その頃も、本当にやさしいもの、美しいもの、を求めていた。
優しさにふれたかった。
愛されたかった。
傷ついて、耐えて、笑顔で、幸せそうにわらって、きれいにして、
仕事で立ち寄る、父の部下が、いつもおきれいですよね。なんてお世辞を言って笑わせてくれた。
好きな作家は、まだ、まだ青い鳥の真実を求めているのかしら。
健やかな体があること、とも言っていたけれど。
初めて就職したところが印刷会社で,寝る時間どころか食べる時間もないほどのところで、体調を崩し辞めた。次の会社は人情味のある会社で、休むのも大切。食べなさい。お茶しなさい。
その会社で仕事をするようになって思った。
心も体も健康じゃないと人に優しくなれない、と。
私にとって人魚は、永遠のテーマだと思っている。
いつか、ほほえんでいる人魚を描きたい。
私の人魚はいつも苦しそう。
もがいて、あがいて、
さっさと、泡になれ、です。
少し、天使を探そうかな。
人魚は、 苦しい。
春の花の中に、見つかるかもしれない。
こちらを見て、
あっ、みつかっちゃった。なんて。