この手が、あたたまるまで。

背中の翼が   傷ついたかのように

羽ばたけない心が   苦しい

 

賑やかに   笑う

子供たちの声から   開放されると

途端に、

指先が   冷たく   痛くなる

 

苦しくて   愛しくて

   涙が溢れて  止まらない

 

どうか神様   側におられるなら

この涙   彼に届けて、と

泣き顔のまま   

もう、耐えられないと

   翔んで行きたい

 

手を握って  離さないで

抱きしめていて

言葉はいらない。

   心がくるしくなるから

 

少しの時間でいい

 

この手が、あたたまるまで。