ぼやぼやしてはいられない、と思った。
真鈴さんというお嬢さんが、日々体を鍛えながら世界を制覇している。
その姿はオーラで耀いていた。
気づいたら時間がなかったのだから仕方ない。
しがらみに自分を使わなければならなかったのだから。
それでも、
父親や子どもたちの支えになってきたことは、
かけがえのない時間だったと思える。
自分の心が、立ち上がろうと
もがいているのがわかる。
絵を描かなくちゃ。
感じたい。
体じゅうで、
なにかを感動したい。
中途半端じゃなく、
まるで、海の中に突き落とされるほどの。
感動がほしい。
手のひらを、見つめる。
もう、涙、溢れないで。